@article{oai:ir.ide.go.jp:00040716, author = {川中, 豪}, issue = {1}, journal = {アジア経済}, month = {Jan}, note = {PJa/33/Aj11, application/pdf, ZAJ201101_002, 本稿は,新興民主主義の不安定化を,民主化による勝利連合の変更から説明しようとするものである。基本として民主主義体制における政治的不安定は,主要な政治的プレーヤー,具体的には,権力者もしくは権力外主体の2者のいずれかが,民主主義制度から逸脱しようとするインセンティブを持つ状態だと考える。ここで権力外主体の逸脱行為に焦点を当てた場合,不安定化は権威主義体制期に権力を支えた勝利連合が民主化後,勝利連合から外れ,新しい政策傾向に不満を持つことによって発生すると考えられる。権力外主体の不満が,自らの勢力規模との関係である閾値を越えたとき,制度外行動による権力者への挑戦行為を引き起こすのである。ゆえに,政治的不安定化は権力者と権力外主体の利得の差と権力外主体の勢力規模に規定される。本稿では都市と農村の亀裂を例としてこの勝利連合の変更と制度からの逸脱について理論化を試みる。さらに,理論を検証するため,フィリピンの事例を取りあげる。フィリピンでは,民主化後にそれまでの都市セクター偏重が転換され,都市は政権に対して恒常的に不支持の傾向を示してきた。そうしたなか,2001年には,都市エリートを中心として,大統領を排除しようとする憲法制度外行動が発生し,権力者が交代することになった。}, pages = {2--23}, title = {新興民主主義の不安定 -- 勝利連合の変更と制度からの逸脱}, volume = {52}, year = {2011} }